Lionから変更になったトラックパッドのジェスチャーの向きについて今更ながら考察

今までちゃんと理解していなかったんだけど、Lionから変更になったトラックパッドジェスチャーの向き、2本指と3本指で操作の向きに違いがあったのね。今日Sleipnirを使い始めてタブの切り替え方向に違和感を感じたのでメモ。

Lion以前は「スクロールバーを操作する」方向だったものが、LionからはiPhoneの操作感と一致させるために「画面自体をずるずる動かす」方向に変わったと理解してたんだけど、まぁ実際それで大筋あってるんだけど。

実は「その他のジェスチャー」にある「ページ間をスワイプ」、オプションで2本指と3本指、もしくは両方と選べて、よくよく見ると文言が微妙に違う。

  • 2本指で左右にスクロール
  • 3本指でスワイプ
  • 2本指または3本指でスワイプ

最初の2本指はスクロールになってるのに3本指はスワイプ。で、2本指の方は上に書いた通り画面自体をつかんで動かす感覚、つまり右のタブに行きたいときは左方向へ指を動かす。それに対して3本指の操作は画面に対して次にどちらの方向に進むべきかを指示するコマンドのようで、右のタブに行きたければ3本指で右に動かす。逆である。なんと。

たしかにSafariジェスチャーのサポートでは、左スワイプで過去の履歴に戻る方向に設定されている。ブラウザの戻る、進むと同じ方向になっている。これまでは疑問に思うこと無かった(まぁSafariではあんまりこのジェスチャに頼ってなかったというのもあるけど)。Sleipnirを使い始めてなんでか急に気になりだした。

考えてみると、おそらく、Safariの戻ると進むは概念上の前後なので、気にならなかったのではないかな。それに対してSleipnirのタブ切り替えはビジュアルな画面に存在しているものの切り替え。切り替えと言うか移動。画面に各タブの画面が表示されているという演出もあいまって、画面をスクロールするという意識が前面に立ってしまうのではないか。

試しにSleipnirの環境設定で、このサムネイル表示ではなく普通のタブに切り替えてみたらどう感じるか試してみた。画面イメージが無ければそう感じないのではないか。...結果、うーん、あんまり変わらないw。やっぱり違和感がある。これはたぶん、スワイプ実行時に画面がスクロールするイフェクトが邪魔をしちゃっているのだろうか。他のアプリのスワイプへの対応を見てみると、例えばPreviewでPDFを表示するときには右が次のページ、左が前のページに割り当てられている。そしてスワイプを実行するとスクロールイフェクトなしに次のページに行く。左右のコマンドに対して上下の移動なのでイフェクトがあっても邪魔しなさそうだけどしない。この辺に何か答えがあるのではないだろうか。スクロールやページめくりのような、ユーザー体験と一致した方向のときはイフェクトあり、コマンド実行などの概念上の場合にはイフェクトなし。

などと考えてみたものの、そもそもOS Xジェスチャーの向き、2本と3本で向きが逆ということに説明を付けようかと頑張ってみたけど、ちょっと違うんじゃないの?というのが正直なところ。だいたい、フルスクリーンの画面切り替えは4本指で左右にスワイプと行っておきながら、iPhoneと同じスクロールさせたい方向と逆に移動させる方式。つまりページ間のスワイプの2本と一致している。別に用語で使い分けている訳でもない。なんかよくわからん。

つくずく人間の感覚ってものは不思議なもんだなぁと感じる今日この頃。

ちなみに、Sleipnir for Macはこちら。とても使いやすいブラウザです。
Sleipnir for Mac